約束の森

約束の森 (角川文庫)

約束の森 (角川文庫)

ワケアリ男・ワケアリ青年・ワケアリ少女(+オウム)・ワケアリ犬の訳有りな共同生活。
以前読んだ容疑者*1がシェパ好きホイホイならば、こちらはドベ好きホイホイ。爆弾探知犬だったシェパードのマギーが愛らしく賢く忠誠心に溢れていたのに対し、こちらドーベルマンのマクナイトは強く凛々しく格好良いハードボイルド(リジェクト)警備犬。
警察公安ミステリーものと思って読み始めたら、ラストは村上龍顔負けのドンパチおっぱじめ・・・だけれど誰もが感情移入しやすい愛すべき登場人物たち。悪のボスらの名称があまりにもどーよと思いつつも前半のミステリー部で掴みはおっけーなので最後まで楽しくドキドキハラハラ突っ走れるエンタメ。執拗なまでの最後のどんでん返しと好都合主義も、登場人物が多すぎで若干散漫になりがちな部分も犬好きならば細かいことはマクナイトのお陰かなんだか目をつむってしまう、楽しい一冊でした。マクナイトちょーカッコイイもん。

*1:

容疑者 (創元推理文庫)

容疑者 (創元推理文庫)