優しい死神の飼い方

優しい死神の飼い方

優しい死神の飼い方

ゴールデンレトリバーの姿となって現世に舞い降りた死神が、古い洋館のホスピスを舞台に患者たちの未練をばっさばっさと切り倒し、自縛霊にならないよう奮闘するファンタジーミステリー。

・・・というのも、あながち間違いではないのだけれど、蓋を開けてみれば後半はハードでボイルドな銃撃戦なんかもあったりするなんとも一言では表しにくいライトなノベルス。数々の好都合主義も目をつむって、善悪ハッキリとしたドストレートな勧善懲悪も上手いんだかあざといんだか評価の分かれそうな伏線も気づかなかったことにして、さらりと読んでいけばなかなか面白い読書ではありました。うまくまとまった大団円のハッピーエンドがベタなのに割と好きなのかも。
一人称の死神と言えば伊坂さんの千葉のイメージが強いものですが、そこまでクールでスタイリッシュではない。

死神の精度 (文春文庫)

死神の精度 (文春文庫)

なんといっても犬好きとしては格式ばった口調でありながら超可愛いゴル、レオが魅力的なのよね。しゅうくりいむ食べたい!