稲葉浩志のenIIへ行ってきた(セトリネタバレあり)

2010年8月21日(土)静岡エコパアリーナ



注意!ネタバレ有りです。



静岡は暑かったー、蒸し暑くてもうダレダレになりながらのハイキング。

ガチャガチャとグッズを買ってから入場。
本日のお席はFCで取ったS席、会場入ってまず目に入るのは楕円系のシルバーの・・・・なに?アレ?とにかく銀色のラグビーボールみたいなものがステージにドドンとありました。左右にサービスモニターがあり、一安心。

で、発券された座席券を持って席に向かう、お、エコパのアリーナ席初めてじゃん・・・・と。そこにあるのは。


最後列

(ノ∀`)アチャー
辛うじて一番端は免れましたが、アリーナ席の最後尾はさすがに初めてだわwというかむしろワロタ。でも、ステージはちゃんと見えるし後ろは気にしなくていいし(ステージ上手側だったけど問題なくセンターが見えるゼ)そんな悲観的になるものでもないなぁ、あぁ、強がりなんかじゃないやい。

SEはカントリー調のアコースティックな曲ばかり、B'zでの定番である最近の流行曲とかではなくこのあたりもソロならでは。エコパのアリーナ席のトイレは空いていて良いですね。

だいたい15分押しでBGMのボリュームが上がる。前回2004年のソロはTom WaitsのI wish I was in New Orleans、松本さん率いるTMGは世界名曲リフ集を流してて、その対比が非常にらしいなぁ。と思える選曲でした。今年は・・・うーん夜な夜なyoutubeアメリカのiTunesでめぼしいものを探してるんだけどなかなか見つかりません。覚えているのは・ギターのアルペジオ・2〜3分位の短い曲・男性・英語・癖というか訛りが歌いだしに出る・ボブディランっぽいんだけどもっと低い声、ブルーススプリングティーン系にも感じた・・・ってこれで調べるっつーのが無理か。せめて次行った時は歌詞のひとつも覚えてくる。

暗転した場内、なんか宇宙的なスカイセンサーっぽい音とモニターに投影されるのは・・・花火?照明が絵具のように混ざり合うとツアーロゴになりました。enII開幕。

Tamayura
うわぁぁ!!という歓声が会場に広がる。さすが初日の1曲目、LOSTでしょ?と大多数の予想を裏切りまさかのTamayura、あの煽るようなピアノの音、ラグビーボールは上へ回転してゆき半球体の中から稲葉浩志のお出まし。本日のお召し物はスーツ系のジャケット!髪の毛は少し伸ばしてwithマイクスタンド。モニターに映った稲葉さんの格好良さと1曲目の興奮で耳をつんざくような悲鳴が随所で上がってました。
これは嬉しかったなぁ。前回の冷血も猛烈に嬉しかったけれど。この一曲目を知らずに体感出来たってだけでも初日に行った甲斐がありました。あとドラムがシェーンなもんで安定してる安定してる。大サビにかけては小野塚さんのピアノが効果的に自己主張してて既に前回のenとはちょっと違うなって印象。「不細工に揺れる心が嫌になり自由を知りたくて」の知りたくてを変えて歌ってて、あぁ、生なんだなぁ。と今更。アウトロはシャウトも含めつつみんな自由に、フェードアウトではなくピアノでThe Morning Callっぽい締め。モニターがモノクロでさらに格好良かった。視覚的なイメージはAOAに近い感じ。
マイミライ
リフが入った瞬間になんか楽しくなってきた。「若干疲れるかも」の前に演奏止めて。ヘッヘーイのコーラスは覚えておいた方が良さそう。宇浦曲でもあるのでHadouの中ではだいぶ耳に馴染んだこの曲。巧い場所にもってきたなぁ、そーれにしても変なメロ。途中で手拍子出来なくなるなら最初からすんな。ホント日本人って盆踊りがソウルミュージック('A`)
The Morning Call
イントロのおしゃれ感漂うピアノにガガガガガッと傍若無人に入ってくるロックなリフ、そしてLOUDNESSのCRAZY DOCTORを彷彿させるメタルっぽいAメロのメロディライン。なんとも不思議なこの曲。「途切れそうでー」のコーラスは客フリ。このコーラス客がやるのってなんか微妙。この曲あたりから時折ふわっと笑うようになりました。汗で髪の毛がくるんくるんに。間奏の呟きは無し・・・かな?
MC
「こんばんはー、初日が始まりましたね」稲葉さんってボソボソ喋るんで聞きとりづらい。個人的に「いらっしゃい」聞きたかったのでちょこっと残念だったかも。
Okay
シェーンのカウントから。気が付いたら稲葉さんがフライングVひっさげて歌ってた。ギターは黒と白?なんかラインが入っていたような気がする。あ、もちろん宝物のギターじゃないですよ(笑)バッキング弾いてたんだけど、終始ギターを気にしてる感じで、歌に集中出来ないなら弾かなきゃいいのにとか思った。んー、歌詞のテーマ的に「Okay!」で手をあげる気にはとてもなれない。
エデン
CDで聞いてピンとこなかったので生で聞いたら何か変わるかな?と思って挑みましたが、生でもピンときませんでしたw
たぶん「パズルをしようよ」の巧いでしょ?ってところが苦手なのかも、似たような曲では「女は思わず描きたくなるようなのがいいね」「こんな時間にハンドルなんか握っていたくない」もダメ。FRIDAY MIDNIGHT BLUE自体は大好きなんですが。逆に「やわらかい指が僕の背中をなぞる」の遠回しなセックス描写は良い・・・って何の話してるんだ私は。
稲葉さん左右の花道に行ってご挨拶、Cメロ変なステップ。ラストのブレイクは、松本さんだったら3回入れるんだろうなと聞くたびに思う。あと、後ろのモニター動き出したのはこのへんかな、分裂したり連結したり凄いの。
AKATSUKI
ドラムパターンで眠れないのは誰のせいと勘違い。稲葉さんならenと全く違うセトリの可能性もありえるなと思ってたんだけど(ACTIONとGLORYみたいに)さすがにそれは無理か。おひさまはフェイクでギターソロで軽くヘドバン、大サビあたりから少し喉がキツそう。
MC
「Hadou聞く暇もなくフレッシュな状態ですね、レアです!次は人によっては懐かしい曲です」というのを「えー」を沢山入れて稲葉っぽくしてお読みください。いつもより稲葉さんコールが5割増しぐらい。

アコギ使ったのこれだったかしら?イントロでNot Too Late(大好き)と勘違い。モニターは海に沈む夕日、今回も波⇔水平線なのか?そういやタイミング悪くて一回も水平線聞いたことないなぁ。小野塚さんのキラキラしたピアノが随所に、だいぶ小洒落た感じになってなました。Cメロ、声だけで凄く生々しくて良かったです。ラスト「潜って行きたぁぁぁ(略」 今回はここが肺活量自慢コーナー。
LOVE LETTER
イントロがとても素敵なアレンジに。志庵のなかでは地味特筆するようなことのない曲なんですが、生で聞くと超良い。2番出だし「今年の野球はどう・・・ですか?」を急に語りかけるように。みんなバラードで聞き惚れてて静かなままでいてくれて幸せ、定番化してくると回数を重ねるたびに「キャー」とか「フォー」って叫ぶ人がいるんだろうな、と思うとちょっと憂鬱。それにしてもこの曲はやると思わなかったので驚き&嬉しかった。LEDは砂に埋もれた時計。時が流れても〜をコーラスじゃなくて普通に歌ってたんで、こんなパートあったっけ?と思う。心からI Thank youはテンキューじゃなくてセンキュー。
頼むから最後まで聞こうぜ。
終演後、坂を下りながら「ラブレター良かったねぇ!初めて聞けた曲ってそれだけで嬉しいね」って話をしたら同行者「え・・・2004年の横アリで聞いてますけど?」・・・所詮私の記憶力なんてこんなもんさ。
透明人間
流れだしたピアノにこの日1番のおおぉー!という溜息みたいなものが。いつの間にか出ていた椅子に座る稲葉さん。こんな感じ

人間失格 (集英社文庫)

人間失格 (集英社文庫)

嘘、ちゃんと座ってますよ。→むしろこっちじゃない?的なツッコミを受けたので代えさせて頂きました。やはり小畑健イメージw
で、それが椅子ごと上昇してゆく。途中から立って、ギターソロは全変え。後ろは雑踏をあるく少年のシルエット、ストーリーが展開していて演出としても新鮮でした。
凄く丁寧に、感情が入りすぎて圧倒的。長崎というひとつのモチーフに囚われすぎているのはいかがなものかと思う一方、なんでこの曲をやったんだろう?ってぐるぐる考えてしまっていた。終始険しい顔。おそらく、どこの会場でも期待以上の出来を歌手としてのプライドに賭けてみせてくれると思います。

名前さえ呼ばれることの叶わなかった人の歌、はたしてそこには救いがあったのだろうか?
だから、お願いだからこの曲だけは静かに聴かせて下さい。
赤い糸
で、前の曲で少し持って行かれ過ぎて、心臓キリキリしてたので、この変な構成のどうでもいい曲に少しほっとする。
あれ、アコギ使ってたのここか?
赤いレーザーポインターで赤い糸の演出、はじめは1本だけだったのに最終的に6本位に増え、隣の方が「赤い糸何本あるのよっ?!」とツッコミを炸裂。
Lone Pine
このあたりのステージの記憶がほとんど無い!LEDにはポラロイドのローンパイン?の写真。いつもは瞬きさえ惜しいほどステージを凝視してるんだけど、この日は自分でも信じられないことに、稲葉さんの声が届けば後はどうでも良かった。*1凄く満たされた気分でとても満足してたことを覚えている。という訳でほとんど目を瞑って聴いてました。肩に力の入っていないざっくりした曲。すごく伸び伸びと歌っていた。途中のウォォのコーラスだけやたら太い。
この手をとって走り出して
王道バラードですが、CDで聴いていても好き。生で聴けたらもっと好き。just for youのところでRPAYレベルのスマイルが見えるかとふんで行ったのですが、目瞑っちゃ見えるものも見えねぇー!私馬鹿すぎ。あれ?衣装もう着替えているはず。いつ着替えたんだっけ?スーツ系→赤ジャケ(ACTIONより全然薄い生地)あぁ、でもとても心地よい時間でした。歌詞も美しい。ここ数年、B'zのバラードより稲ソロのバラードの方が打率が良いです。
MCメンバー紹介?・・・ピースフルなギターの人しか覚えていない
LOST
え?何故ここにw
もう1曲目じゃないから絶対やらないと思ってた。
Wonderland
衣装の二の腕が汗で色が変わってしまって凄まじいことになっている。脱げばいいのに。今回の稲葉さんの衣装、格好良いけど実用的には向いてない気が、それとも秋になってゆくにつれて平気になるの?エッシャーみたいな絵がモニターに映し出されてたと思う。それにしても、よくサマソニでこんな暗い歌を歌ったもんだ。
遠くまで
1番は小野塚さんと一緒に。ピアノの方が勝ってるか?遠くまでwith松本を連想。もちろんピアノは巧いんだけど、ど、ど。
2番からドラムが入ってあぁー残念。PONのarizonaもそうだったんだけど、ちょっと意志が強すぎる。そんな潔く白黒つけちゃダメなの。シェーン好きだけどこの曲に関しては合ってないなぁ・・・って感想。ま、意見には個人差がありますので(さだまさし風に)最後は特に肺活量は見せつけず。
CAGE FIGHT
CDだと「医者に聞いてよー」の喉の使い方がツボにはまるこの曲。恋人未満よりちょっと幼い感じのする歌詞、にしても「なにそれー?」のイメージ強すぎ。ちょっとハウった?稲葉さんはノリノリ*2です。膝つきシャウト?そういえばステージ上のBOXって無かったような・・・これか次の曲のどっちかでマラカス使用。
今宵キミト
歌詞カードを見ると2回目は「哀しい夢に捉まってるの」で3回目は「悲しい夢に捉まってるの」になってるこだわり仕様。おなじ音なのにね。スピード感ある展開で非常にハジけた印象、稲葉さんのステップが妙。でもB'zのような、ある種異常なまでの一体感は皆無です。
絶対(的)
セットリストの流れがB'zっぽい。いわゆるFRICTION、long time no seeの位置。こんなに格好良いのにサビが「だーいすきだって言われったい♪」なのが可愛いとコミカルの絶妙なライン。I'm okだと思っていた歌詞がI don't careでした。花道左右へ、少し喉キツそう。「あっはーぁ、あっはーぁ」は客席煽りつつ。
正面衝突
「ぶつかるぞー!」唐突なエロMC。show me the wayは客フリ。あーあーあーはニョロニョロ畑出現。暑さのせいか稲葉がへばっているように感じました。初日だからか体力配分がうまくいかなかったというか。確かにハードだけど・・・がんばれ、がんばれ。

「どうもありがとー!」であっさり退場。

アンコール(だいたい5分)ツアーTシャツ(Vネックの緑)で登場。
ハズムセカイ
ネガティブな事書きます。
歌えてなかった。確かに難しい曲ではあるし、メロディ的に歌いにくいのも承知の上で。体温が一気に下がって足が竦みそうだった。周りがアンコールで大盛り上がりな分、凄い温度差を感じた。声に伸びが無くて喉の嫌な部分を使っている、もっと強い声が出るはずなのにずっとダメだった。弾む雨が弾んでないよ、がなってるに近い感じ、声が音に埋もれちゃってるよ。
だから凄く怖かった。
イタイケな太陽
あぁ、声が戻ってる、やっぱりキーの問題か?最近の曲だから歌いやすいのか。この曲も花道左右で最後のあいさつに。非常に明るい感じ。ギターソロ明けで歌詞忘れでムニャムニャ、もどかしげに左手をグっと。そういえば今回は歌詞間違い少なめでした、単に私が気づいていないだけかも。

「手を振ろう」
ボートラの例の曲に合わせて左右の花道にご挨拶。手を振ろう〜のところに変な振りがついた(というか稲葉が始めてみんなに伝染)ところどころで「なんかいいぞー」「帰れないよ、もう」なんてお茶目コメントを出すイナバコーシ。曲が終わり大きな拍手と歓声のなかハケる。

エンディングSEは新曲、やっぱ「ひーとりじゃないーから」よりもこっちの方が嬉しいな。


まとめ
技術面という意味では飛躍的にレベルアップした稲葉バンド。でも、みんなが一丸になってひとつの目標に向かって行くというよりも、各々がそれぞれで設定したベストに向かって行くような。そんな印象を受けました。
前回のenに比べて男性の数が非常に増え*3、初日ということでお互い様子を探りながら、真っ白になることもなく結構冷静に状況を判断している稲葉さんが垣間見れたように感じます。やはり、いつも二人でいたステージを一人でやるということは、単純に2倍大変なだけでは済むはずもなく、会場の期待を一身に背負う姿は傍から見ていて体力的はもちろん、なによりも精神的に大変なんだろうなってのがありありと見て取れた。

それにしても、稲ソロ大好きな私ですが、会場では連発される黄色い「いなばさぁぁぁぁん」コールに超アウェー感wアリーナじゃ大きすぎる。ひっそり、こじんまりした、それこそブルーノートみたいな所で聴きたいわんと何度も思ってしまった。*4
公演自体はLIVEと言うよりコンサートと呼びたい、歌声を堪能できる素敵な時間でした。B'zのようなショーではないから、肩の力を抜いてラフに。MAGICのバラード連発とはうってかわって更にバラードでも構わなかった。あと、これは自分でも驚いたんだけど、本公演、ほとんどメモらしいメモがありません。だから動きについてはとてもアバウト(というかテキトー)その他のところもあまり自信無し!ここだけの話、手拍子してないし、椅子に座って聴いたのも何曲もあったし、目を瞑ってた曲も多かった*5だからきっと周りから見たらノリの悪い暇そうな人だったかも。
だからもし、あなたが今後行ったツアーでそのような奴がいても大目に見て下さい。ノリが悪くても許しておくれよ。



そんな訳で次は武道館、1ヵ月後がどうなっているか非常に楽しみです。

*1:と言いつつも今はGQジャパンとパンフにキャーキャー言ってる訳ですがw

*2:死語

*3:&平均年齢も上がって

*4:いや、いいんだけどさ。要は稲ヲタと私が彼に求めてるものが違うだけの話だから。でもね、あのコールの連呼には正直辟易。

*5:でも歌を堪能することがとても幸せでした。