トゥルーへの手紙 - 本当に自由な休日

彼は僕にとって最高の聞き手なんだ。

出版社/メーカー: レントラックジャパン
発売日: 2006/07/28
メディア: DVD
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体も心もお疲れの時は映画でも音楽でも、情報量が多かったり主張の強いものはなんとなーく避けたくなる。その点この映画はだいじょうぶ、食べ物で例えるならおかゆのような作品。犬馬鹿（と親しみを込めてそう呼ぶ）Bruce Weberの映画。映画って言ってもいわゆる、冒険とかドキュメンタリーってやつじゃなくて、散文詩のようなふわわわ〜としたやつ。末っ子ゴールデンレトリーバーのトゥルーに宛てた手紙。

ゴールデンレトリーバーの生き生きとした姿と、人間みたいな表情と、牧場のオーストラリアンキャトルドッグ(かな?)と、数々の犬のスナップ。Dogs for Peaceという言葉を軸にそれらが、戦争や差別といった人類が直面してきた歴史のコラージュに混ざる。平和な犬たちと兵士たちの対比が911以降の世界を写し出す。ホームビデオに近い、個人的な手紙。私は好きだけれど、これは相当に見る人を選ぶ。
家族で団らんしながら見る映画ではないし*1、時間に追われてみる映画ではない、なんとなく流しておくのがちょうどいい。出来れば字幕もなくしちゃって音楽と映像だけをぼんやりと見たり見なかったりして、そして気が付いたらうたたねしちゃってるような。ゆったりとリラックスしながら見る映画。なによりも、楽しげ…いや本当に人生を楽しんで、遊んで笑ってるふかふかの美しいゴールデンたちの様子は、犬が好きなひと（単純に犬が好きという意味ではなく幸せな犬が好きなひと）ならそれだけでなんだか幸せが伝わってくる。ラッシーやリンチンチンなどの銀幕のスター犬たちもちょこっと登場して犬好きのツボをくすぐる。