暴徒裁判

「行こうゼ、センチなワン公」

暴徒裁判 (クラシック・セレクション) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

暴徒裁判 (クラシック・セレクション) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

田舎町を舞台にしたミステリー小説。ミステリー要素よりも次から次へと事件に巻き込まれてゆくアクションの方が強い。議員射殺、銀行テロ、連続殺人、暴徒襲来と中身は結構ハードなのに、全然おどろおどろしていなくてむしろなんだかのんびりしているこの空気感はとっても好き。こののどかさは毎夜寝る前のひとときに楽しんだ発泡したホップの影響か、それとも名犬ヘラクレスの手腕か。
でも、この表紙はどちらかというとジェークっぽいイメージ。私の中での酔いどれ弁護士マローンのイメージはなぜか青いローブで白いヒゲのおじいさん・・・・ってそれマリーンやん!とセルフツッコミ、お粗末お粗末。
クレイグ・ライスの小説の良い所は彼女の哲学が文中にふんだんに盛り込まれてる部分。こう、前向きなんだけど底抜けに明るい感じじゃなくて、影があるからこその明るさ。手にした幸福感を存分に味わえる貴重な読書。

それにしても、ブラッドハウンドはミステリー界きってのの名脇役ですわん。

パンプルムース氏のおすすめ料理 (創元推理文庫)

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追跡犬ブラッドハウンド〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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