V.T.R.

V.T.R. (講談社ノベルス)

V.T.R. (講談社ノベルス)

小説スロウハイツの神様に出てきたキャラクター、チヨダ・コーキが書いたデビュー作を辻村深月が書いた小説。ちょっとややこしい設定だけど、スピンオフと言っても完全に独立した物語。中盤まではミステリーっぽいのにミステリーではない、断じて。

神童として高校生でデビューした。という設定を生かしてか表紙も内容もライトノベル風。内容は人を殺しても罪に問われないマーダーという仕事を営むヒモ男・・・信頼の上に成り立つ人間関係やロボットの墓場なんかの描写、ベタだけどグッときちゃうシーンなんかは辻村深月お得意の部分ですが、180ページで完結しちゃう物語なのであまりのめり込むこともなくあっさりめ。世界観としてはハンターハンターとかキノの旅みたいな印象かな。

良くも悪くもチヨダ・コーキゆえに。という部分が多かったから、物語自体の感想はなんとも言い難いね。
1時間ぐらいでちょちょいと読むにはほど良いボリューム。