ストロボ

ストロボ (新潮文庫)

ストロボ (新潮文庫)

写真家の男の人生とちょっとした謎。
50代から20代に戻ってゆく変わった構成の本。章のひとつひとつに「なんで?」っていうちょっとした謎があって最後にはちゃんと複線を回収して、それなりに面白く読めました。とにかく主人公が写真とカメラについて熱いんだ、それがうざったく感じないのが良い。でも、年代がこんなに変わっているのに、ずーっと一貫して冷静すぎてちょっと違和感があったかも。雪山で遭難した女性の話が良かったなプロ意識が。題材が似たようなものが続くので、もうちょっと焦点を合わせたら名作入りだったのに・・・

でも、本編よりもあとがきが酷い、これで足引っ張っちゃっててこういうのが蛇足っていうんだな。と思った。
読んだ後にホワイト・アウトの人かと気が付いて妙に納得しました。