遠いアメリカ
希望と失望に遊ばれて
- 作者: 常盤新平
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1989/08
- メディア: 文庫
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存在するのに実在しないアメリカに思いをはせた黒い青春小説
やりたい事が無い訳ではなく、やりたい事が大きすぎてそのうえ自分が未熟で。はたして自分でできるのかわからない。躁と鬱が交互にやってくる宙ぶらりんな自分に対しての焦燥感はいつの時代も共通のものなんですね。「親のスネをかじりながら時間だけがあった」とか「みずみずしい未来が干からびてゆく」ような歌を文章にするとこういう本になるのだろうな。
3章に分かれていて(父親・母親・恋人)全ての章で繰り返されるペーパーバックに対する愛憎*1がこの本をブックオフの100円コーナーからサルベージwしてきた自分と重なってなんだかほろ苦い気分になりました。