Koshi Inaba LIVE 2016 〜enIII〜名古屋公演に行ってきた。


2016年2月11日 日本ガイシホール
名古屋には頻繁に来ている気がするけれど、この会場はお久しぶり。名古屋のガイシホールといえば・・・そうen2千秋楽の場所というイメージがいまだに強い。あのライブのことは今でもたまに思い出す。あんなに幸福な気持ちで後々まで余韻が残ったライブはそんなに頻繁に出会えるものでもないから。それにしても、まさかこの場所でまたenツアーが見えるとは思わなかったです。もしお時間ありましたらどうぞ→稲葉浩志のenIIへ行ってきた。(日本ガイシホール) - 本当に自由な休日6年前の日記なんだけど、こうやって残しておくのもちょこっとは意味があるのかなーと思ってみたりする。あぁ、懐かしい。
ここから先は曲目や演出に触れるのでネタバレ注意ですぞ。


当日は遠征民の強い味方であるぷらっとこだまを使って名古屋へ。祝日も使える土日エコ切符も便利!名古屋駅から笠寺に行くのにホームがわからず迷うのも6年前と同じでなんだか自分の変化のなさに感心するやら心配になるやら。この会場en・en2・en3と稲ソロが6年おきに開催されておりましてちょっと羨ましい。6年後はどうなってるんだろう?この12年の間に変わったなーと思うのは、男性のお客さんがすごく増えたこと*1、衣装が画期的に良くなったこと。そして、変わらないのは相変わらず歌を歌い続けていること。

ガチャだけやって早々に中へ、ガイシホールは広島のグリーンアリーナと福井のサンドームを足して2で割ったような印象。席の間隔が広く、ステージも見やすいです。本日のお席はスタンド席。ステージ下手側Iブロック高さはかなり上の方ですがステージには割と近く感じます。今年のサンデーフォーク有料会員枠はエピック千秋楽とこのen3でお世話になったので一応もとはとれたかな(エコパと松ソロは外れ)ただ過去の経験上ここの会員枠は中〜中の下ぐらいの座席をご用意してくれることが多い。
この角度で見て初めて気が付きましたが、今年のステージは正面のBOXの間がちょこっと出っ張って前に1歩出れるようになっていたのね。バミリもばっちり見えてこれはよさげです。

Michael MurpheyのWildfireが終わり暗転。青いライトで照らされる場内。高まる期待。
Saturday
「鮮やかな」は完全に歌だけかな?そこからマイク→手→背中。本日の衣装は仙台と同じく黒・・・というわけで3種のなかでは個人的に外れw
oh It's Saturday〜のとこで大層素敵なさわやかな笑顔と舌だし。Bメロまでのスラッとした立ち方とサビでガッとアキレスになる対比が素敵。サビ前のドラムが上手くハマってワタクシ歓喜
oh my love
ニコニコしてる、なんか稲葉さんがやたらめったらニコニコしてる。どこでだったか記憶が飛んでるけれどハニカミ舌だし←まさか51のてへぺろに胸キュンするとは。ステンドグラスは奥行きのある感じの映像でした。そして、Bメロでジュオン君とコリーさんが2人で楽しそうに一緒にステップ踏んでました。仲良しだな君ら。マイクスタンドもってのフッフー煽りも板についたものです。この1曲でだいぶ明るく&暖かな印象になる。
稲「こんばんはー名古屋!」
Okay
これのイントロの時だと思うのですが両手広げてぴょんぴょんぐるぐると落ち着きのない子供のような動き*2この動きなんか他の曲でも見たことがあるんだけれど、どこでだろう?「思っては震えてしまう」は2.5回転でした。袖まくりながら左右の花道へ。アレ?へんちくりんあったっけ?Okayは思い入れが強いぶんある種鬼門のような扱いになっているわけですが、コレねやっとこさ気が付いた。私は稲ソロのCD音源を聞きすぎているのが原因なんだろうな。それ故に変化が受け入れられず、アレルギー反応みたいにバッと反応しちゃったんじゃないかと自己分析。
photograph
再び会えてよかったよフォトグラフタン!この静かだけど激しいカンジがたまらんよ!!「その本棚を見る」で左手で本棚を表していらっしゃった<結構大きな本棚っぽい。染み入る。このあたりで今日すっごい声でてんなと確信を抱く。音響的にも割とダイレクトで若干低音が弱めなものの非常にスピーカーと座席の位置とが良かったんだろうなー前方の席よりも音響が良い席の方が私にとっては良席。つまりこの日は良席。ありがとうサンデーフォーク(しかも端席だし)!
くちびる
グラサンがイントロだけじゃなくて1番までに増えてたー!終わった後は後ろに放り投げる。BOXとマイクスタンドの使い方うますぎ、自分の魅せ方わかり過ぎ。だいじなところは鼠蹊部です。最後マラカスでしたかね。

水平線
初聞き曲です!ついに初聞きできました!いやー長い道のりだった。イントロの時点で嬉しくて歓声あげちゃったわ・・・(enの時は波だけだった組)でも私のメモによるとシンプル・重厚という相反する言葉が書き込まれている。うーんどっちなんだ・・・CDよりシンプルなのに厚みを感じたんだろうか。ドラムのさーとこちゃんが左右にスティック揺らすもんだから客席に伝染し、個人的にそういうのいらないんで双眼鏡でガッツリと。いやはや防振双眼鏡様様。なんて美しい曲なんだ水平線。
I AM YOUR BABY
なんかやたらテンポが速く感じる。サーチライトがオレンジ、非常に透明度の高い綺麗なステージ。今年この曲ブルースハープ吹いてたっけ?
念書
何度見ても目がチカチカする。ステージはもっと大変なんだろうなーサポメンの皆さんは網膜焼かれないんだろうか。相変わらずパワーのある曲、こういう終わった後のシルエットがやたら印象的。そしてその後のMCとの落差すげぇ。
今宵キミト
結構動きも多いのです。ジャンプも多いのです。この曲ってやっぱりen2の時に武道館で聞いたときのイメージがすごく強い。
en3見始めて4本目でようやく気が付いたんですが、やっぱり心のどこかで無意識にあのen2を求めてたんだろうな・・・あの至高のバンドを。en3のバンドはen2とは違うし、もちろんen-ballともちょっと違う、en-ballの延長線ではない。それを認識できなかったのが今年前半の敗因。初代enはとにかくソロの曲を生で聞けることが嬉しくって、en2は見るたびに進化するのが楽しくって、en-ballは信じられない近さで・・・で、en3はどうなる?っていう部分に対して足りないものばかり数えていたのが原因。
ハズムセカイ
大きく両手で手拍子しながら。山梨で感じたようなテンポ感の悪さは感じず・・・なんでだろう?最後の「一緒にいてよ〜」はさすがにツアーも中盤で情報がまわってるのか周りのお客さんも手を伸ばしてるので完全に1対1だった山梨の人が一番うれしいよなー。でも、武道館で選ばれし者になると全国配信(下手したら映像化)という・・・私もう関係なかったわ。
Seno de Revolution
あ、カタカナの文字が出なくなってる。最初の照明が信号色(黄色・青(緑ではなく)・赤)なのは狙ってかそれとも偶然か。えぐってた、とってもえぐってた。
ツアーの感想として、セットリスト的な問題もそれに絡んでくるんだろうと思う。前の稲ソロで聞きたい曲を見て頂ければわかるように私は稲ソロに対して盛り上がりとか一体感とかを一切求めていないバラード押しな訳で、発散することよりも満たされることを望んでいる。だから、前に聞いたことのある(今年のレア枠はサイハテぐらいでしょう?)曲の多い今年は若干テンションが下がるのかも。ここで静かな雨かnot too lateぶっこんだら1曲の為に可能な限り増やしたもん。かといってそれが中途半端な出来だったら余計にストレス溜まるんですけど<超やっかいwwwでも演奏基準がEPIC NIGHTなもんで。
官能エロポエム
ざ・わ・め・い・て・い・るw
BLEED
ピアノの繊細な始まりと優しいギターの音、それに合わせてゆっくりひとつずつ緑のLEDが増えてゆく。多分この曲だったと思うのですが、終わった後白いライトに照らされてその表情がとっても満足気で超絶イケメン。息をのむぐらい格好よろしかったのでぜひとも映像化希望。最後の鍵盤がちょっとゴージャスな感じで終わるんだけど、それにのって表彰台上がってく姿素敵。そして稲葉さんって「さらば」とか「よくぞ」って好きよねwあの盛り上がってくドラムすごく好き。
水路
素晴らしく声が出ている。正直エンドロールで最初に聞いた時には割と苦手なタイプの稲ソロ曲かと思ってたわけですが、ここにきて怒涛の巻き返しをしている水路さん。ゆったりとしたサビ、落ち着いたちょい低めの歌声、1番から2番へ少しだけ激しくなるところ。特にこの手の曲だと双眼鏡の威力が凄く発揮される。羽とシンフォニーがキャッチーなので水路とBLEEDが後からジワジワ効いてきて、ひとまわりしてまた羽にハマってというエンドレスなシングル。
Symphony #9
むちゃくちゃ声出てる。笑えるぐらい声出てる!赤いステージと力強い歌声、そりゃアドレナリンも出るって。むちゃくちゃ声が良く響いて聞いていて気持ちが良い。「あなたに幸せが〜」のところだけ急に演説っぽくなったんだけど何事。最後のうぉーうぉーうぉーうぉおおお!!!のところ本当に何か物質が飛んでいくのが見えるような気がしたんだ。あれはとっても不思議な体験。
Receive You [Reborn]
デュラン君がフード被らなくなった。サーチライトこれかな?シンフォニーかな?
勢いでバーッといくんじゃなくて一瞬落ち着かせるからここが映える。予習もバッチリですよ!で、ふと思ったんですが、「龍が如く」盤はあのジャケでいいとして通常の「羽」盤は右腕のタトゥー(Respect)にすりゃよかったのに。っていうかホントに普通に音源化して頂きたい。マジで。

SAIHATE HOTEL
這ってくちびると同じカメラ使ってたのこれだったかな・・・ここのコール&レスポンスは個人的にはビミョーっす<せっかくのレア曲枠なのに!
この曲って歌詞は小説みたいなのに状況の細部を想像するほどにシチュエーションが謎。POMの流れではそんなに違和感がないのにこうやって1曲切り取られるとますます謎。
正面衝突
動きが速すぎて、ステージで稲葉君を見失う事案発生。なんだ野生動物かwそれとも私の動体視力の問題か。そもそも稲葉さんしか見てないのになぜに見失うんだ。
ジュオン君のパート聞くと稲葉さんの声量のすさまじさがわかっちゃう。そして、en-ballのマイミライも思ったけれど稲ソロはボーカル途中参加有りなんね。B'zではありえないだろうけれど、ソロだとそこはおっけーなのね。席が上すぎて最後のアレが全部見えちゃうwジャンピング(上手側)は随分手慣れた感じでした。やっぱり山梨初日異常に飛んでたもん。あ、コリーは割と動いてて頻繁にサトコちゃんとこ行きますね。
Here I am!!
2番歌詞がぶっとびなにごともなく「なななー」と歌いだし。我が列がみんなガクっとなったのが面白かった。
でも、やっぱり今年初聞き曲すくない。前聞いた曲が多いなーまぁセトリに関しては完全に好みだけれど、稲ソロってタイアップとかが無い分アルバム曲でも平等に扱われてるからそう感じるのかもしれない。

羽、好き。大好き。2016年を象徴する曲。すっごい珍しいのですがちょうど稲葉さんがサビで手を伸ばした先とバッチリあって猛烈に久々に目が合ったと思えました。青と黄色のスタイリッシュな照明、そこに居るのにTV見てるような・・・この羽って曲に対してちょっと今までの稲ソロとは違う印象があって、それはこの昨年末から年始にかけてのプロモーション(居酒屋でもコンビニでもどこでもかかってる。そしてTV出演だけでなく極めつけのスマスマ)だったり、キャッチーな曲調、前向きな歌詞、など色々思い当たる節はあるんだけれど、非常に簡潔に言うと今までなんとな〜くイメージしてた稲ソロと違ったからなのよね。B'zがメジャーならば稲ソロはマイナーで、みんなで楽しむ共有するものというよりは部屋でひとりで楽しむっていう勝手なホントに勝手なイメージなんだけど*3、B'zってあまりにも大きな存在だからB'zだからできること・B'zだからできないことが当然あって、それと同じようにソロにもソロだからこそできること・できないことが漠然とあったと思うんだけど、今の段階で稲ソロは非常に「ソロだからできないこと」のボーダーラインができる事の方に滲んできてある程度は「稲ソロのスタイル」が完成して、どんなB'zみたいなライブをやってもソロはソロなんだと思ってみたりする。すべてはスタイル!

アンコール
風船
たどたどしさが減ってじっくり味わえるように。本当にギターと声だけでラフというかシンプルに、長さも抑揚も自由でB'zのきっちりしたショーとは違う稲ソロ来てますよ感。ああ終わって欲しくないなー本当来てよかったなーとすでにしんみり終わりモード。
遠くまで
デュラン君のギターから導かれるふわわーんとした遠くまで。今ツアーの遠くまではもう若干諦めに入ってたんですが、この日の遠くまで素晴らしすぎた。最後の遠くまでー!の声の張りがすさまじくてシンフォニーと同じような驚き。嬉しくてキタ(・∀・)━ヨ!!感。エコーみたいな切り方するんだけれど、終わり方がとても美しい。
愛なき道
なぜかイメージでSTAY FREEなんだろうと勝手に思い込んでいたので、この予想外のセトリチェンジが最後の最後で効いた。マグマの曲というのもあるし、マグマのなかでも特に好きな曲というのもあるし、タイミングの妙もあって「どこまでも 楽しんでいける自分の道ならば」という歌詞がもろに自分の状況に直撃しガツーンと涙腺にきて鼻の奥がツンとなる。前もこんなことがあったな、しかもこの会場だったなとそんなことを思いながら荷物をまとめる。本当にこの人は私の人生の節目節目でその時にピッタリな歌を聞かせてくれる。
稲葉さんがステージを下りると同時に席を離れ、ボサノバっぽい未発表曲を聴きながら余韻に浸りたいのをこらえてそのまままっすぐ笠寺。規制の入る前にホームに辿り着けたので20時には名古屋へ到着、帰りもぷらっとこだまだったので20:29に無事乗車。いやー良いライブでした。

まとめ
本音を言えばちょっと怖かった名古屋公演。ここでダメだったらen3とは相性が悪かったんだと諦めにゃならんとある種の覚悟をもって参加しました*4。この恐れがどんなもんかと言えば「無理すれば金曜日も居れるのに休みを取らずに日帰りしてる点」からお察し頂ければ幸いです。この日に関して言えば座席(主に音響。まわりの方も良い方でした)に恵まれていたり、セットリストが大変に好みだったり、ツアー開始から1ヵ月弱あったのでいろいろ変化というか進化が見えたり。なにより歌が良く響いてくれたなと思います。
en3も折り返し地点、ずいぶんと良いカンジになっておりました。序盤は不安材料しかなかったものw*5・・・それでもこの感想がひっくり返った理由を考えてしまうのが私の悪いクセでして、帰りの新幹線で思ったことなど。
まず、本文中にも取り上げましたが私は稲ソロの「音源」に対するコダワリがたぶん強い。過剰に強い。もう、オマエなんぞ部屋で一人でヘッドホンでCD聞いてろよってぐらい強い。でも今の・・・いやホントはもっと前からライブを前提に作られた曲が多くなった気がした。私は稲ソロをリアルタイムで追い始めたのは志庵からなんですが、少なくとも当時、稲ソロの音楽はCDで完結していた。ライブで聞くという意識はなかった(そもそもenが志庵の2年後だしね)それが今や初めて曲を聞いたのが年末Mステのスーパーライブというナマ。↑の羽のところに書いたけれど、状況が変わったのに私の気持ちの部分が変わっていなかった。
そして2つめがその前のB'zのツアーが素晴らしく良かったこと。比較対照がEPIC NIGHTなんだもん、そりゃ分が悪い。
そして3つめ、これ書かないほうが印象いいだろうなとは思うんだけど、私の中で稲葉さんが過剰摂取で飽和状態。7月まで大大大満足のツアーがあって、ドリフェス最高で、公開ラジオで一生に一度の運を使って、en-ballブルーレイで出て、CDの初回も映像付きで、TV出演して、対談して、雑誌掲載されて、ラジオコメントしまくって、挙句の果てにオールナイトニッポンで・・・短期間に大量の情報を私のスペックでは処理しきれず渇望感が全然なかった。お久しぶり感がまったくなかった。

ステージに味方がいない!なんて思っていたのに、気が付いたらバンドがバンドとして機能してました。
「en3はen-ballの延長ではない」そんな簡単なことに気が付くまでなんだか遠回りをしちゃったみたい。

武道館超たのしみです。

*1:enの時の横アリは90%以上女性だったような気がする。B'zの時よりキャーキャーしてたし、女性専用車両みたいだったもん

*2:例えw

*3:そもそもマグマなんてミリオンいってるというのに

*4:好きじゃないライブを最高だなんて言えるほど人間できてないからさ・・・

*5:ライブにおける期待以上・期待通り・期待はずれっつーのはそれぞれ各々の期待値によって変わるので絶対に全員満足する答えは出ないもんよ。