行くぜ、東北。


初めて仙台を訪れたのは今から12年前の2004年。TMGZepp Sendai、このバンドが大好きすぎてどうにか東京公演以外も見たくなった。肝心のチケットは手に入る・・・にも関わらず結構悩んでいた。当時の私は仙台までどのぐらいの時間とお金がかかるのか見当もつかない。自発的に旅行に行く趣味もなければ、自分で新幹線のチケットを買ったこともない、そもそも新幹線に乗るのだって修学旅行以来かもしれない。
それでも愛のチカラとは凄いもので、今ではほとんど使わない定価の新幹線で日帰りの往復・・・でもとにかく行って帰ってきた。しかも、そのライブがすっごい楽しかった。それはささやかな自信になる。なんだ、やればできるじゃん。2007年、B'zのZepp Sendai突然発表されたその特電に躊躇うことなく電話をかけたのは日帰り出来る確信があったから。2008年、ホットハウススーパーアリーナ(グランディ21)想像以上に遠くて、遠足並みに大変だったけれどライブが素晴らしく良かった。そう、それはそれは良いライブだった。
2011年3月11日、東日本大震災。私の住む横浜は震度5強、揺れた。重なる余震に一睡もできず緊急地震速報の音が怖かった。利府のイオンに被害が出て、ライブをやったグランディ21は遺体安置所に使われた。なんて表現したらいいのか判らない気持ちだった。今もちょっと・・・言い表せない。
春先にはこんな時に娯楽なんてという自粛モードが広がっていたけれど、時間とともに風向きは変わり半年後の9月17日C'monツアーが仙台からスタート。凄かった。あのツアーの最初と最後はやっぱりちょっと違ってたと思う。2012年、アメリカ凱旋公演は東名阪+仙台。前年よりちょっと道が直ってるような気がする。2015年、久しぶりの芝生にまた寝っ転がって飛行機雲を追いながら熊出没情報に驚く・・・


大金を寄付することは無かった、労働力を提供することもできなかった。勝手で一方的な贖罪だと思う。
でも、あの時に決めた。もし、行くチャンスがあってそれが可能な状況なら優先的にここに来よう。来て、お金落として、復活してゆく様子を見よう。
だから今年も「行くぜ、東北。行くぜ、仙台。」