最近読んだ本

カラー版 カメラは知的な遊びなのだ。 (アスキー新書 51)

カラー版 カメラは知的な遊びなのだ。 (アスキー新書 51)

勉強不足のため、このチョートクさんという方を存じ上げなかったのですがなんとなく惹かれる題名だったので。どうやらカメラが好きでカメラが仕事の幸せなおっちゃん*1のようだ。ピントがあって綺麗で鮮明な写真が誰もが撮れるようになったからこそ、その先を目指す時代の到来。写真にはその時自分が撮ったという理由の方が需要。
口語なので堅苦しくなくて1時間程度で読み切れる分量なのも良し。写真を撮るという動機付けを考えるには良い刺激…だけど、そろそろちゃんと技術的なのをきっちりと勉強すべきと思いつつ、既に何年経ったことか。カメラに限らず何事も突き詰めていけば、表面には出てこない哲学があるから面白い。
飼い喰い――三匹の豚とわたし

飼い喰い――三匹の豚とわたし

子ブタを3匹購入して、育てて、自分で食べる。実践型ルポタージュ。名前をつけ心を込めて愛情をかけて可愛がる。でも殺して食べる。矛盾しているようでまっとうな肉と私の関係。日本ではあまり表に出てこない肉の流通について大まかな流れを知ることができるのは文献として貴重なのかも。世界屠畜紀行はあくまで第三者の位置だったけど、当事者なだけに揺れ動く心情がダイレクト。
読み終わった後、豚肉が食べたくなった。
阿房列車―内田百けん集成〈1〉   ちくま文庫

阿房列車―内田百けん集成〈1〉 ちくま文庫

お金もない、目的も無い、理由もない、けれども列車に乗ってちょっと出かけてこようと思う。山系くんをお供に阿呆列車は動き出す。「うだうだ言ってんじゃないよ!」っていうののうだうだを楽しむ愉快な小説。町田康とかそういう系統のおかしみのある読書。

*1:というより言い方は悪いけどカメラジジィ