賽は投げられた
- 作者: 大石英司
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/12/01
- メディア: 文庫
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1994年に消えた飛行機が2004年にタイムスリップして帰ってきたよストーリー。 でも3日後にはいなくなっちゃうよ限定もの。何年か前にドラマ化していたらしい。 設定がSFなので夏の扉とかが平気な人ならオススメできる設定が受け入れられるかどうかの出たとこ勝負みたいな作品。
よみがえりとかよりは凄く説得力があって面白そうなんだけど、いかんせん筆力が足りない。 いろいろな話を詰め込んだまでは良かったんだけどなかなかコレと言って感情移入できる人がいなかったので(それ以前に名前が覚えられない)素材は良かったのに結局消化不良になってしまった感アリアリ。ハードボイルド的な要素とかクラシックとか面白い要素はあったのにうまく育たなかった・・・きっと浅田次郎あたりが書き直したらすべての登場人物を素晴らしい手法で盛り上げてくれてボロ泣き必須の感動巨編になってそうなのに、もったいない。 こう・・・乗客の人選があまりにもお粗末でw天才テニスプレーヤーとか美貌のチェリストとかアイドルとかとかこのキャラクター作りが一番楽しかったんじゃないのかと容易に想像がつく。やっぱり巧い人はどんな「普通の人」でも上手に生かすね。
とイマイチな感想述べてますがそれなりに楽しめました。 とくに乗客が消えてしまうシーンとかはベタなのにいいんだよねぇ。 4日間の奇跡とかが好きな人にはたまらないのでは?10年という時の歳月を自分に置き換えて考えてみたり。まさか10年前はインターネットがこんなに発達するとは思わなかったなぁ・・・通信技術は本当に進歩したけど一方で何も変わっていないような気がする。あ、 ドラマ版は是非とも見たいです。
The die is cast!