フィラリア

今年もフィラリアの季節がやってきました。

お犬さんのかかりつけの病院はHDUの値を計ってお知らせしてくれるのですが、横浜市の場合、今年は5月19日に130越えたようです。(つまり6月19日までに1回目投与です。去年は5月12日だったのでちょっと遅めですね。)検査の結果は陰性で一安心。検査料1680円也。
このフィラリアという虫。蚊を媒介して犬に感染し、大きくなって心臓に絡みつきやがて死に至るという・・・言ってみれば超厄介な奴。蚊に刺されることを防ぐことはできないので、月に一度成虫になるまえに内服薬で駆虫するのは犬飼いにとってもはや夏の風物詩かと思います*1。そんなフィラリア、薬が出来たのはつい最近のお話。

愛犬王 平岩米吉伝

愛犬王 平岩米吉伝

この平岩米吉さんの功績が大きい。
このヒト、題名の愛犬王なんて題名がぴったりのスーパー犬好きで、犬の研究して、犬*2を飼って、犬科の動物まで調べて、銀座の街を狼をつれて散歩をした(たぶん)唯一の人。自分の子供のように愛した犬がこの憎きソウメン虫によってまだまだこれから!という時に死んでしまう哀しさから私財を投じてフィラリア撲滅に邁進した犬馬鹿*3この方、亡くなったのは1986年。フィラリアの薬が出たのもその付近だと記憶してるのでだいたいこの25年ぐらいの話。


もちろんフィラリアだけが要因じゃないし*4、他の理由も沢山あるけれど、5年前後で死ぬことの多かった犬という動物が今日では10年15年生きることも別になんら珍しいことではなくなり、2012年現在日本の犬たちはたった月1000円ほどでその功績の恩恵にあやかることが出来るようになった*5。我々が犬と今日という日を過ごすことが出来るようになるまでには、平岩米吉はじめ名もなき多くの先人たちの苦悩と涙があったことを常にわすれちゃいけない。
だから薬を与えるたびに思うのだ。平岩さんありがとう!

*1:室内犬だから蚊にさされないなんてことはない

*2:主にシェパード

*3:その辺の話は本書に詳しいので興味ある方は。

*4:当時は外飼いが主流だしね

*5:それすらも惜しまれて未だに感染する犬がいるのが悔しい